(個人の率直な感想)「凡作」にとどまってしまった印象
前作(「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」(2023年公開))がかなり良かったこと、それと監督が「366日」の新城毅彦氏に代わったことなどから、結構期待して観に行きました。
しかし………結果としては残念。「駄作」までとは言いませんが、「凡作」にとどまったという印象でした。
鑑賞後に汐見夏衛氏の原作小説の概要をネットで調べてみたところ、映画化に当たって設定などが大幅に変更されているようです。その変更によって、原作の持つ本来の良さが薄れてしまったのかもしれません。
「恩送り」という言葉は心に残った
映画の中で良かったのは、「恩送り」という言葉でした。
「相手がいなくなって『恩返し』ができないのなら、他の人に恩を送る『恩送り』をすればいい。恩は返してしまえばそこで終わりだが、恩を送れば、いつまでも送り続けられる。」
こういった趣旨のセリフがあり、この「恩送り」という言葉はいい言葉だなと感じ入りました。
出口夏希さんの存在感
作中で存在感を示していたのが、前作でのタイムスリップ先で主人公・百合(福原遥)の友人となった千代という女性を演じた出口夏希さんです(なお、年老いた千代役は倍賞千恵子さんが演じています)。
千代が歩んだ人生は物語の重要な伏線になっているのですが、出口さんの演技が秀逸でした。演技力は主演の福原さんよりだいぶ上だと思います。
(もっとも、出口さんがヒロインの「余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。」(最近の映画の題名は長いのが多いですね)があまりにも良かったので、少し評価に下駄をはかせている面があるかもしれません………。)
【余談】私一推しの監督である三木孝浩さんの作品
ちなみに、この「余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。」は、私の一推しの監督である三木孝浩さんの作品(Netflixオリジナル)です。個人的には、三木監督作品の中でも上位に入る傑作だと思っています。Netflixに加入されている方はもちろん、この作品のためだけに1ヶ月だけ加入しても損はないと断言できるほどお勧めできる傑作だと思っています。
(個人の感想)ちなみに前作はかなり良かった
ちなみに個人的には、前作(「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」(2023年公開)はかなり良くて、感動しました。ただ、素材(原作)やストーリーはとてもいいのに、演出面でいくつか気になるところがあり、そこが残念でした。
【気になった演出の例】
・特攻隊員の居酒屋で会話しているシーンが、現代の大学生がだべっているようにしか見えず、とても薄っぺらい
・大空襲の最中、一人逃げまどう主人公(福原遥)のもとへ誠に都合よく相手(水上恒司)が現れて救い出す
・大空襲で全てが焼け野原になったはずの翌日に、居酒屋が何事もなく残っている など
後で知ったのですが、監督の成田洋一氏はCMディレクターが本職で、映画監督はこの映画が2作目だったのこと。この素材を、実績のある監督(やそれこそ三木孝浩監督)が撮っていたら、間違いなく傑作になっていたのにととても残念に思った記憶があります。


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