【映画レビュー(ネタバレなし)】『時給三〇〇円の死神』~映像美とラストは高評価だが………正直な感想と評価(B+)

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映画『時給三〇〇円の死神』を観てきました。感想は、「うーん。必ずしも悪くはないが………ちょっと残念。」といったところでした。

私は普段、観た映画について以下の基準で評価して記録しています。
 A(9):大傑作
 A(8):傑作
 B+(7.5):優秀作
 B+(7):良作
 B(6):平凡作
 B-(5以下):駄作

総評:ラストシーンと映像美の「合わせ技」でギリギリB+(7):良作

本作については、実は終盤あたりまでは「まあB(6)の平凡作だな」と思っていました。しかし、最終的には、ラストが良かったのと全編を通した映像の美しさとの合わせ技で、ギリギリB+(7):良作という評価になりました。

ただ、いくつかのストーリーが描かれていますが、「これらのストーリーで結局何を伝えたいのか」がよく分からず、最後まで感情移入することができませんでした。

観終わった後に強いモヤモヤ感が残ったため、原作(藤まる著)も読んでみましたが、やっぱりよく分からないままでした。

映像化の際の改変で監督が原作の良さを殺してしまう………というありがちなパターンではなく、率直に言うと原作そのものがあまり良くなかったようです。(むしろ、映画のラストは原作から少し変更されていますが、映画の方が良いと感じました。)

映像美について:酒井麻衣監督の手腕と過去作との比較

監督を務めるのは、まだ30代半ばと若い女性監督の酒井麻衣氏。京都造形芸術大学映画学科プロデュースコース卒業で、映像の美しさには定評がある方です。

本作の映像もとてもきれいでしたが、映像美という点で言えば、同監督の『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』(2023年)(私の評価はA(8):傑作)の方がだいぶ上だったと感じます。

キャストの演技と、オススメしたい大傑作

主演は西畑大吾(なにわ男子)さんと福本莉子さん。

ネットのレビューでは「しょせんアイドルの演技」といった評もちらほら見られますが、個人的にはそれなりにきちんとした演技をされていたと思いました。

しかし、福本莉子さんと言えば、何と言っても、三木孝浩監督の『今夜、世界からこの恋が消えても』(『セカコイ』!)(2022年)(私の評価はA(9):大傑作)があります。それと比べてしまうと、どうしても本作は見劣りしてしまいます。

もし本作と『セカコイ』の両方をまだ観ていない方であれば、映画館に行って前者を観るくらいなら、配信などで後者を観ることを強くお勧めします!

【おさらい】本作を観る前に知っておくべき3つの基本概念

最後に、これから観る方に向けて本作の基本設定を3点整理しておきます。

◆ 死者
亡くなったのに未練を残し、成仏できずにいる人。死んだ事実がなかったことにされた「ロスタイム」という時間の中で、いつも通りの日常を送っている。周囲の人は、その人が死者であることに気付かない。

◆ ロスタイム
死者に与えられる、死ななかったことになる時間。未練が晴れるか時間切れを迎えると終わり、その間に起きた出来事や周囲の記憶はすべてリセットされる。

◆ 死神
未練を残す死者のもとに現れ、ロスタイムの仕組みを説明し、残された未練を解決する手助けをする存在。

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