もうすぐ「山の日」(8月11日)が来ますが、「なぜ8月11日なのか」、「なぜハッピー・マンディの対象外なのか」と疑問に思ったことはありませんか。

8月11日が山の日であることを示す公的機関のポスター 未分類

本文はやや長いので、X(旧Twitter)掲載用に作成した、下記の簡略版をまずお読み下さい。

もうすぐ「山の日」(8月11日)。
なぜ8月11日なのか、なぜハッピーマンデー(祝日を月曜日に移動させて3連休にする制度)の対象外なのか疑問に思ったことはありませんか?
実はこれらには、当初は「8月12日」で決まりかけていた歴史や、日本の祝日の仕組みが関係しています。

1. 日本の祝日(16日)の半分は戦前の祝祭日に由来

現在の祝日のうち8日は、戦前の祝祭日(全て皇室や宮中祭祀に関わるもの)を新憲法に合わせて衣替えしたものです。これらは特定の日付であることに意味があるため、日付の移動ができません。
(例:11月3日「文化の日」←旧・明治節(明治天皇の誕生日)、11月23日「勤労感謝の日」←旧・新嘗祭(※)など)
※「新嘗祭」とは、天皇がその年の収穫物を神々に供えるとともに、自らも食して収穫に感謝する神事

2. 戦後できた祝日(8日)の半分がハッピーマンデー対象

「成人の日」「海の日」「敬老の日」「スポーツの日」の4日は、元の日付に意味はあったものの「必ずその日でなくてもよい」とされ、3連休化のために移動対象となりました。

3. 「山の日」は当初8月12日になる予定だった

約10年前に制定された「山の日」。当初、超党派の議員連盟が目指したのは、お盆休みに繋げて大型連休化することを狙った「8月12日」でした。
しかし、8月12日は1985年に日航機墜落事故が起きた日です。遺族や現場のある地域から「悲劇の日に祝うのは不適切」と強い懸念が示され白紙撤回。議論の末、直前の「8月11日」に着地しました。

これをハッピーマンデーの対象にすると「お盆休み直前」という設定意図から離れてしまうため、日付は8月11日で固定となっています。

4. 「八」と「11」の由来は後付け?

「8の漢字が山の形」「11が2本の木に見える」という理由は、8月11日に決まった後から付けられた見立て(後付けの理由)です。

5. 結果的には8月11日で正解だった?

11日が祝日になったことで、12日を有給取得推奨日などにして11日からお盆にかけて長期連休にしたり、更にはお盆の前後で9連休とする企業も増えました。結果的にお盆の大型連休化という目的には、11日の方が都合が良かったという見方もできるのではないかと思われます。

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では、以下本文をお読み下さい。
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1.日本の祝日(全部で16日)のうち、半分(8日)は戦前の祝祭日に由来

現在、日本の祝日は16もあり、先進国の中では群を抜いて多いのですが、実はその半分の8日は、戦前の祝日(正確には「祝祭日」)であったものが、戦後、新憲法(日本国憲法)に適合するような名前や趣旨に衣替えされたものです。

・戦前の祝祭日全部で12日ありましたが、全て皇室や宮中祭祀に関わるものであり、戦後も存続し「国民の祝日」に衣替えされた8日は、全てがその特定の日でなければならないものです。

 例えば、11月3日は、戦前は「明治節」(明治天皇の誕生日)であったものが、1946年のその日に日本国憲法が公布されたのに合わせて「文化の日」とされたものですし、
 11月23日は、戦前は「新嘗祭(にいなめさい)」(天皇がその年の収穫を神々に供えるとともに、自らも食して収穫に感謝する神事で、宮中祭祀で最も重要とされている神事)であったものが、(天皇の神事は「私的な行為」として切り離した上で、)収穫への感謝を拡大し、全ての労働・生産に感謝する「勤労感謝の日」に転換したものです。
 なお、2月11日の「建国記念の日」は、戦前「紀元節」(神武天皇の即位を祝う日)だったものが、戦後一度廃止され、1966年に「国民の祝日」として復活したもので、一度断絶しているという点で特殊です。
 また、「春分の日」・「秋分の日」戦前は「春季皇霊祭」・「秋季皇霊祭」(皇室の祖先を祀る神事))は、固定日ではありませんが、毎年天文計算で決まってくるもので、やはりその特定の日でなければならないものです。

2.戦後できた祝日(8日)の半分(4日)が、ハッピー・マンディの対象

・戦後できた「国民の祝日」は8日ありますが、そのうち次の4日が、ハッピー・マンディ制度(祝日を月曜日に移動させて3連休化する制度)の対象となっています。

 (祝日の名称)  (移動後の設定) (元の日付)
  成人の日     1月第2月曜日    1月15日
  海の日      7月第3月曜日    7月20日
  敬老の日     9月第3月曜日    9月15日
  スポーツの日  10月第2月曜日   10月10日(元体育の日)

・これらの祝日の元の日付にはそれぞれ意味はあった(例えば、スポーツの日(体育の日))の元の日付である10月10日は東京オリンピック(1964年)の開会日)のですが、どうしてもその特定の日でなければならないほどではないということで、ハッピー・マンディの対象とされたものです。

3.「山の日」は当初は8月12日で決まりかけていた

・「山の日」は、10年ほど前にできた最も新しい「国民の祝日」ですが、当時「山の日」を制定する超党派の国会議員連盟が当初目指していたのは、「8月11日」ではなく、「8月12日」で、ほぼこの日で決まりかけていました。理由は単純で、「日本の多くの地域では8月13日~15日頃にお盆休みが設定されるので、12日を祝日とすればこれと繋げて大型連休にしやすいから」というものでした。

・しかし、8月12日」は1985年に起きた日本航空123便墜落事故(520名が死亡)の日であり、群馬県の御巣鷹の尾根(山の事故現場)を抱える地域などを中心に、悲劇の日に祝日を祝うのは不適切という強い懸念が示されました。

・そのため、「8月12日」は白紙に戻り、お盆直前かつ事故の日を避けた「8月11日」という日付が、議論の末の最終的な着地点として選ばれたものです。

・ハッピー・マンディの対象とするということは、「山の日」をお盆期間から更に引き離すことになりますので、以上のような経緯からすればあり得ない話だったということになります。

4.「八」と「11」の形が山に見えるという後付けの理由

・8月11日に決まった後、「山の日」らしさを持たせるために、次のような「見立て」の理由が与えられました。
  8月の「八」が、山の広がる裾野(山容)の形に見える
  11日の「11」が、2本の木が立ち並んでいる姿(森林)に見える

・しかし、もともと「8月12日」で決まりかけていたものが、上記のような理由で「8月11日」にスライドしたものですから、これはあくまで後付けの理由に過ぎません。

5.結果的には大型連休が定着には「8月11日」の方が良かった?

以上のような経緯を経て「8月11日」に決まった山の日ですが、企業側が12日を有給取得推奨日にしたり、公休にしたりして、11日からまとめて長期連休にしたり、更にはお盆の前後で9連休にするというケースも増えており、「お盆を大型連休にする」という目的のためには、結果的には「8月11日」の方が良かったという見方もできるのではないかと思われます。

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